完璧主義でつい頑張り過ぎてしまうわたしたちにとって、「ほどほど」なんていう言葉は辞書に無いかもしれませんね。
ですが、その「ほどほど精神」をベースに、とても豊かで満足度の高い生活を送っている国があります。それがドイツです。
今回は、そんなドイツ人から学んだ「ほどほど精神」を一緒にインストールしていきたいと思います!
サービスはほどほどに
日本人が初めてドイツに行くと、その顧客サービスの悪さにびっくりするそうです。
例えば、レストランでの笑顔の接客なんてまずあり得ません。日本の店員さんは、水は足りているか、下げるお皿は無いかと目を光らせていますが、ドイツの店員さんはボケッと待ちぼうけです。何か用があろうものなら、客の方が歩いて呼びに行くこともあります。
また、宅配便の時間指定サービスも驚きです。なんと「8:00-18:00の間」というザックリ感。もう、わたしだったらいつ来るかと心配でゆっくりお手洗いにも入っていられません。
このような対応で、クレームにならないのでしょうか?
それが面白いことに、大丈夫なのです。サービスを受ける側もそこまで期待していないのです。
ドイツでは、みんながちょっとの不便を我慢しながら生活していこう、という共通認識があります。ですので、過剰なサービスはしません。最低限のことだけをしていれば良いことになっています。
その代わり、ムダなことが省かれている分、値段が安かったりします。ムダな仕事をしないので帰る時間も早いです。ドイツ人が労働時間は短いのに生産性が高いのは有名な話ですが、このようなカラクリだったのですね。
仕事はほどほどに
ドイツ人は、仕事は仕事というドライな考え方の人が多いです。
身体を壊したり、家庭生活を壊してまで仕事をしようとは思っていません。それらを犠牲にするようであれば、迷わず仕事にブレーキをかけます。
また法律でも、労働時間は1日10時間を超えてはいけないことになっており、厳しく取り締まっています。働きすぎると罰金を課せられる国なのです!面白いですよね。
だからといって、みんな怠惰な態度で仕事をしているかというと、そうではありません。
むしろ短い時間で成果を出そうとする気持ちが強いので、とてつもなく集中します。ムダなことは極力やりたくないので、重要でない仕事は引受けないそうです。
確かに、どこかで線引きをしないと、仕事なんて無限に終わらないものですよね。
わたしも少し前までは、朝から深夜0時まで仕事をする生活をしていました。それくらいモーレツに仕事している自分が好きだったのかもしれません。
でも今思い返せば、そんなの明日やれば良くない?と思うことや、時間を決めずにだらだらやっていた事が多かったように思います。
仕事はほどほどに、とゆるく構えて、本当にやるべきことだけを見極めて集中する。そんなドイツ人の働き方ってすごくクールですね!
収入はほどほどで
ドイツ人がお金よりも大事にしているもの、それは自由時間です。
上記の仕事の話でもわかるように、ドイツ人は無理してお金を稼ごうとは思っていません。
実際にドイツ鉄道が2017年に、社員が賃料引き上げか休暇日数増加のどちらかを選べる制度を導入したところ、なんと半数以上の社員が休暇を増やす方を希望したそうです。
あなただったらどちらを選びますか?
確かに収入の話でいうと、ドイツ人の可処分所得は平均290万円ほどで、それほど高いとは言えません。ですが生活に満足してる人が多いといいます。
それには余暇の過ごし方にも秘密があるようです。
余暇の過ごし方はほどほどで
さて、そんな仕事よりも自由時間を大事にするドイツ人なので、さぞ派手に遊んでいるのでは?と思ったのですが、そうではありません。
お金をかけずに楽しむ術を知っているのです。
例えば、ドイツ人にとっては家族みんなで料理をすることも1つのアクティビティです。普段はパンにハムやソーセージを乗せただけ、というような手のかからない食事がメインなので、じっくり時間をかけて料理をする、ただそれだけの事がとても楽しいのです。
また、サイクリングやお散歩も人気の過ごし方です。緑に囲まれた環境が多いので、少し足を伸ばすだけで木々や湖などの自然を満喫することができます。
午後早めに仕事を終えて、芝生でごろごろしている姿などもよく見る光景のようですよ。
なんだか素敵ですよね。
わたしは、休みの日にこれといった趣味がない事が恥ずかしくて、何かしなきゃ!と焦って素敵な女子の休日の過ごし方をあれこれ検索したことがあります。
でもドイツ人のように、身近にある日常を楽しむのもアリですね!お金もかけず、気も張らず、自分がホッとできるならそれでいいのです。
まとめ
ドイツ人の「ほどほど精神」はいかがでしたか?
仕事もプライベートも、なんだか自分で勝手にハードル上げ過ぎていたかも…と思ったかもしれませんね。
ドイツ人のマインドをインストールすることで、物事に対するハードルが下がって、少しでも気が楽になったら嬉しいです。